オンラインMBAのイメージと実際
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Global Online MBA2017年9月入学のMMです。Global Online MBAはオンライン授業と対面授業を組み合わせたプログラムで、柔軟さが大きな魅力の一つです。その反面、通常のMBAと違ってイメージがつかない部分もあると思うので、私の体験がオンラインMBAに関心のある方のご参考になれば幸いです!
プログラム概要
授業は月曜から木曜までのオンラインフォーラム(掲示板のようなもの)と、土曜の2科目×1時間半のライブ授業がセットになっています。ケーススタディ中心で、オンラインフォーラムで課題のケースに関して教授が質問を投げかけ、それに生徒が答えていく形で進んでいきます。教授が議論の進行を管理しますが、生徒間のやりとりが議論の中心となり、生徒の発言が授業の質に関わってきます。オンラインフォーラムは毎日チェックし、2科目で1日1~3回程度の投稿をします。
土曜日のライブ授業は教授によってスタイルが違いますが、グループワークのプレゼンテーションをしたり、教授の問いにリアルタイムで答えたり双方向なやりとりをします。週1回、必ずクラス全体で集まる機会があるおかげで、物理的な距離による孤独を感じず、学習を続けられます。
これらと並行して出される課題は、グループワークと個人ワークの2種類があります。この課題の量によって、科目の負担感がかなり異なります。グループは大体5~6名のチームに分けられ、締切に合わせてGoogle Drive、Hangout、WhatsAppを使いながら取り組んでいます。
また、15ヶ月間の間に、入学時、Term2開始時、卒業時の3回マドリードにいく機会があります。この機会は通常の科目に加えて、プレゼンテーション、交渉等のソフトスキルを重視した科目が多く用意されています。オプションで夏休みに行われるGlobal Immersion Weekにも参加できます。今年はサンフランシスコ、テルアビブ、マイアミ、上海から選べました。
さて、以下では私自身が入学前に抱いていた疑問について、振り返ってみたいと思います!
オンラインでネットワークが築けるのか?
オンラインフォーラムへの投稿というと無機質に聞こえますが、投稿のスタイルに性格、文化の違いなどの個人差が出て、回を追うごとに同級生の背景や人となりがわかってきます。離れていても同じ課題、難題に取り組んで議論していく中で、同じ釜の飯を食べている一体感が生まれます。もちろん、実際に会う機会が定期的に盛り込まれているのも、絆を深める大切な要素になっています。また、全体やクラス、グループ間のチャットで頻繁にコミュニケーションを取っていて、毎週「(世界のどこかで)誰だれに会ったよ!」と写真が共有され、世界中に同級生ができたことを実感できます。
学校の特色は?
IEが掲げる多様性の豊かさを目の当たりにしています。出身国は、欧米、アジアの他、中東出身の学生も多いです。出身業界も幅広く、エンジニア、ファイナンス関係、NPO、医者もいました。
フルタイムMBAに比べて年齢層は高めで、落ち着きがある印象です。また、グループワークは個人のスタイルが出るので、多様性を学ぶいい機会になっています。自分がいかに意見の一致を重視する完璧主義な意思決定をしがちか気付かされました。Leading People in Organizationの授業では効果的なチームの絆を生む理論等も並び、まさに理論と実践を伴う学びの機会でした。
仕事やプライベートとの両立は可能か?
基本的に皆仕事をしながら学習するので、かなり忙しくなるのは事実です。皆で慰め合いながら頑張っています。課題を終えれば、オンラインフォーラムのない金曜日と日曜日が、リラックスタイムです。約2ヶ月で2科目終了するハイペースだからか扱うケースは厳選されており、授業スケジュールも予め丁寧に示されるので、個人で効率化できるところも大いにあります。
最後に
当初、私はフルタイムMBAを検討していましたが、家族の都合でモザンビークに住むことになって悩んでいたところ、幸運にもこのプログラムを見つけました。子どもがまだ小さく異国での生活は想像以上に大変な面もありますが、物理的な制約のないGlobal Online MBAのおかげで学び続けられています。ちなみに、同じ入学時期の日本人の中にも、日本以外に住んでいる人が3~4割[います。キャリアを中断せず、世界中どこからでも学習が続けられるのがGlobal Online MBA最大のメリットだと思います。費用対効果も高く、IE独自の様々な奨学金(私も頂きました)もあります。ぜひ新たな選択肢として多くの方に知って頂けると嬉しいです。