帰国後:国際的なネットワークの恩恵
目次
2018年1月入学の3人が卒業して帰国した直後に再会し、卒業生や在校生の国際的なネットワークに助けられた体験について伺いました。
アフリカで卒業生ネットワークに助けられる
市川さん: Dual Degreeで夏休みが2か月間あったので、元々行きたかった南アフリカに2週間とナイジェリアに1か月行って、友達がケニアで経営している会社のナイジェリア法人を作る準備を一緒にしてきました。自分がアフリカでどういうビジネスができるか考える機会になって良かったです。
ナイジェリアに行く時、知り合いがいないのでIEのAlumni Directoryを使って過去の卒業生を検索したら、ナイジェリアのラゴスだけでも卒業生50人はいたんです。「今からこういうことやりたくてナイジェリア行くから、良かったら会ってくれない?」というメールを全員に送ったら、6、7割返事をくれて会いにきてくれたんです。ご飯を奢ってくれて、現地の話をしてくれて、別の卒業生を紹介して一緒に会いに行ってくれて。そういう風に、全く知らない場所での最初の一歩を、IEの卒業生ネットワークが助けてもらいました。
”世界中に卒業生がいるのが凄い。実際連絡したら、お前IEなのかって言ってすぐに連絡をくれて会いに来てくれる。そういうコミュニティが出来上がってる。その中に自分が入れたというのが、凄く嬉しい。有難いことだなと思いました。
森さん: 他大学に比べるとIE生は決められたことをするのではなく、何事も楽しんでいる印象がありますね。特に就活のイベントや他校の人が集まる場に行くと、IEは個性的で多様なバックグラウンドの人が多いなと感じます。ファミリービジネスの人もいるので、業界や業種に偏りがないのは、良いところだと思います。卒業生同士の距離が近くて、みんなIEが大好きなのも良いですね。
学生主導のイスラエル旅行
市川さん: イスラエル旅行も思い出深いですね。IEにイスラエルから学生が10人くらい来ていたので「イスラエル行きたい」って事あるごとに話していたら、イスラエル旅行を企画してくれたんです。普通の選択科目と同じように認定されて、10単位取れるようになりました。
単にワイワイ遊んでくるのではなく、現地のスタートアップやロボティクスの会社に行ったり、軍隊の出身者が「どうして軍隊の経験とネットワークが繋がっていくのか」という話をしてくれたり、パネルセッションでイスラエル人起業家、ベンチャーキャピタル、弁護士が質問を受けてくれたりしました。
あとはインテルのR&Dセンターにも行きました。アメリカ本国以外にある最大のR &Dセンターらしいんですが、そこで働いている敬虔なユダヤ教徒の女性が、彼女が働く理由を話してくれました。旦那さんは黒い帽子を被ってヒゲを伸ばし、1日中勉強以外してはいけないという正統派ユダヤ教徒だから、彼女が家庭を支えるためにテック企業で働いている、という話。質問にも気軽に答えてくれました。最後は、死海でみんなでプカプカ浮いて写真を撮って。有意義なトリップで、学びが多かったです。
中村さん: 懐かしいな。僕は、社費生として、大企業がどうやってイノベーションのエコスシステムを作れるのか、っていうのを注目して見ていました。まずは、ユダヤ人の繋がりの強さを感じた兵役制度。イスラエルの場合、兵役時にプログラミングをしっかり学んでいくそうです。あと、大企業ではしがらみがあってできないことを外部と一緒にするオープンイノベーション。既存ビジネスの利害関係者に忖度せず何かを作る仕組みを整えるのは、今の日本の大企業でも受け入れられる仕組みだなと。実際に、色んな会社がすでにやってますしね。
市川さん: 現地に行かないとわからない旬の情報が手に入りましたね。軍隊出身で起業して会社を売る人が増えていて、最近はイスラエル人が優秀だという触れ込みでお金がどんどん集まってくるとか。大きな会社がR&Dセンターを作って優秀な人を囲い込んで、最近はスタートアップが減って来ているとか。IE卒業生のベンチャーキャピタルの人に森さんと一緒に会いに行ったんですが、彼も、エンジニアの確保がいかに大変かっていう話をしていました。
森さん: 日本と比べて何がどのくらい進んでいるのか、比較できたのが面白かったですね。イスラエルのスタートアップは日本より3周位先に周っているし、カルチャーや考え方も日本と全然違うんだと身を持って体験する良い場になりました。