学級委員に立候補!自分なりのリーダーシップ
目次
IEには多様性溢れる環境の中でリーダーシップを経験する機会が数多くあります。私はクラスの学級委員であるClass Repの役割を通じて、IEが大切にするリーダーシップと起業家精神について実践的な学びを得ることができました。
学級委員(Class Rep)の役割
Term1の始めに、各クラス2名Class Repを選出します。Class Repの役割はクラスを代表し、チームや教授にクラスの声を伝え、より良いクラス運営を目指し、MBAでの学びを深いものにすることです。Class Repは立候補制で、同級生の前で演説して、投票によって選ばれます。私がClass Repに挑戦したのは、多様性豊かな環境下でリーダーシップを発揮する経験を積みたかったからです。
多様性のある環境でのリーダーシップ体験
学級委員としてのリーダーシップ体験(1)
IEの授業は教授と学生の双方向な意見のやりとりで展開されますが、当初、何人かの学生がなかなか手を挙げられずにいました。個別に話を聞くと、内向的な性格な上、コンサル経験がないため、クラスに貢献する自信がないようでした。彼らがMBAで実現したいこと、今のままで本当にいいのかと話す中で、彼らの経歴がクラスの中で独特であることに気付きました。彼らの意見と経験を共有する事が、クラスの貴重な学びに繋がるのではと提案したところ、徐々に彼らはクラスで発言をするようになりました。すごく嬉しい体験で、自分自身も多くの刺激を頂きました。
学級委員としてのリーダーシップ体験(2)
Class Repはクラスの意見が割れた時に意思決定をしなければなりません。Term1で各クラスの席が決まり、Term2が始まる際にTerm1の席を移行するか、変更するか、クラスの意見を踏まえてClass Repが決定します。現在の席が気に入っている人は変更に反対し、今の席を変えたい人は現状維持に断固反対します。テーマは違いますが、国際社会でよく目にする光景だと思いました。
私が放課後、学校に残っていると、多くの同級生が私のところに来て各自の主張を延々と、時に感情的に述べます。たかが席ごときで、とは口がさけても言えません。私のクラスでは、公平性を大切にすべきと考え、席替えをすることが妥当だと結論付けました。Term1で自分の希望と異なる席に座り、約2ヶ月半過ごした同級生が、新しい席を選べる機会を奪うべきではないと考え、クラス全体に決定を伝えました。クラスの大半はこれに合意してくれましたが、依然として数名からは反対もありました。
学級委員としてのリーダーシップ体験からの学び
多様性がある組織の中で、全員の合意を得て物事を進めるのは本当に難しいことだと痛感しました。また、クラス内での発言力を高めるため、状況を観察し、同級生に寄り添い、支援していくこと。時として自分が考える価値に基づき意思決定して、反対意見がある者を根気強く説得していくことが、多様性のある環境における自分なりのリーダーシップだと学びました。
日々の生活に根付いたアントレプレナーシップ
毎月1~2回、学校の運営スタッフ陣と各クラスのClass Repが集まり、クラスの課題や要望を共有して解決する会議があります。当初、私はIEの会議も、日本の教育現場の会議同様、意思決定の迅速さ、主体性、当事者意識、実行力がないのではないかと懐疑的に思っていました。
しかし、運営スタッフ陣との会議は私が過去に参加した会議の中で最も刺激的で、運営スタッフ陣とClass Repが一体感をもって運営されていました。運営スタッフ陣の責任者であるAssociate Deanを始めとする全員との距離が近く、どんな話も親身に聞いてもらえ、あらゆる観点から議論が展開されます。だからこそ、Class Repもクラスの運営に当事者意識を持ち、腹を割って率直に意見を言うことができます。特定の課題について、運営スタッフ陣から教授に確認が必要な際は、会議の翌日には教授に連絡がいき、必要な連絡が取られるというスピード感には毎回驚かされます。
IEはアントレプレナーシップをコアバリューの1つとしていますが、それは単にMBAのカリキュラムに盛り込まれるだけでなく、学校自身もコアバリューに沿って運営されていると実感しました。これらの活動を通じて、私自身はIEで学びを得るだけではなく、IEというコミュニティをより良くするため、主体性をもって関わっていける事にやりがい、達成感を感じています。