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IEのStartup Labの評価が高い理由 | IE University Japanese Alumni Chapter
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IEのStartup Labの評価が高い理由

May 15 2018

IEのStartup Labの評価が高い理由

 

2017年International MBA卒業生です。IEのStartup Labから、さらに選抜を通り抜けVenture Labに進みました。Startup Labはとにかく実践的の一言に尽きます。近年、他校のMBAでもアントレプレナーシップが科目として組み込まれていますが、世界中でこれほどIEのカリキュラムが高く評価される理由は、どこよりも実践的だからではないでしょうか。IEのStartup Labが他と違う点を紹介していきます。

 

Rさん
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    徹底した人選

    実際に起業家やベンチャーキャピタルで活動する方々が講師として教えてくれる上、ビジネスで成功した方々が各グループにメンターとして1人つき、毎週アドバイスをしてくれます。彼らの成功体験や失敗談が講義やアドバイスに反映されるため、アカデミックに偏らず、内容が実践的で勉強になりました。

     

    記憶に残ったのは、Funding Your Startupという授業に来てくださったベンチャーキャピタリストのPaz Ambrosy Eyzaguirreの講義です。スタートアップがどのように資金調達するか、財務計画をどう見せるかという授業でした。出資側がどういう数字に着目し、発足間もない組織をどう評価するのか。綺麗ごとばかりではない泥臭い話も多く、その道のプロからしか聞けない内容が多かったです。ファイナンスの授業で学んだ知識を、自分たちの会社にどう当てはめるか分かりませんでしたが、Pazの授業が理論と現実を結びつける良い学びになりました。

     

     

    投資に繋がる本気のプレゼン

    Lab Periodに毎週あるプレゼン大会も良くできたシステムだと思います。毎週各グループがビジネスアイデアを審査員たちの前でプレゼンし、その評価はグループの順位、そして個人の成績に繋がります。そのため、グループ間の競争意識も働きます。

     

    審査員は起業家やベンチャーキャピタルの方々なので、想像以上に厳しい目で評価されます。アイデアがどれだけ投資家にとって魅力的なのか、ビジネスとして現実味があり、彼らが本当に投資したいと感じられるものなのか、審査員はそれぞれに与えられた持ち点をグループに投じて行きます。審査員によって評価基準が違うので、同じようなプレゼンを2週続けても点数が変わりします。5分という限られた時間で、審査員を惹きつける練習ができるのは大変有意義でした。

     

    論理的で筋の通るストーリー構成も大事でしたが、審査員を惹きつけるために、担当審査員によってプレゼンの登場人物、写真やスライドの雰囲気を変更していました。ファイナンス系の人が審査員と分かれば数字に深みのあるプレゼンにしました。毎週アレンジを加えて時間が許す限りプレゼンの練習やスライド作りに時間を使っていました。他のグループの発表を見るのもいい勉強になりましたし、何より実際の投資家に自分たちのアイデアをぶつけられるのがStartup Labを熱くさせるのだと思います。

     

     

     

    ロールプレイではない、起業準備

    最も重要なのは、Startup Labから実際に起業につながることです。アイデア作りから始まり、Lab Periodを通してビジネスの骨肉をつけ、高い評価を得ると、Venture Lab(アクセラレータプログラム)、そしてVenture Day(投資家の前でのスタートアップコンペ)へと進んでいけます。そして、実際に資金調達して卒業後のビジネスに至るケースもあります。

     

    出資はスペイン政府からのソフトローンや、Lab Period中に出会う講師やメンターからの場合もあります。参加するグループも多いので簡単ではありませんが、少なくともStartup Labはただの卒業単位としてのカリキュラムではないのは確かです。現実の投資やビジネスに繋がるからこそ、講師や仲間から真剣に学ぼうとし、プレゼンに対しても真摯に向き合うことになります。ベンチャーキャピタルや起業家の目の前で挑戦できる面白さは、なかなか他のMBAにはないと思います。

     

    また、起業に馴染みのなかった学生もStartup Labを勝ちぬき、そのままマドリードに残る人もいます。彼らは「IEに来る前は想像もしていなかった」、「実際に出資をうけて人生が変わった」と言います。

     

    余談ですが、私たちのグループもVenture Labへと進み、プログラム責任者の教授にも「Venture Day進出は確実だろう」と言われていました。しかし、本当に自分たちのところに資金が入るかもしれないという現実味が沸いたとき、初めてメンバー同士で揉めました。卒業後誰がマドリードに残ってビジネスを継続するのか、シェア比率をどうするのかといった問題です。結局、輪が乱れて士気も下がり、Venture Dayまで進むことはできなかったですが、正直そんなバカな、と思えるような経験をしました。

     

    どこよりも実践的に作られたIEのStartup Labだからこそ、それだけリアルな経験があり、魅力だと思います。私は多くの学びを得ることができました。これから留学される方々には是非IEでStartup Labを受けることをお勧めします。

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